ヨーロッパで見たもの感じたもの

■ヨーロッパで見たもの感じたもの。こうして、私の五カ月におよぶ欧州旅行は始まった。フィンランドのヘルシンキからスウェーデンのストックホルムへわたり、デンマーク、ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス、イギリス、スイス、スペイン、イタリア、そしてオーストリア、ギリシャ、エジプトを回り、各地の生きた町並みや建築、インテリア、芸術などを見て歩いたのである。ヨーロッパでは、見るもの、感じるものすべてが、新しい発見であり本物の刺激だった。ヘルシンキでは、さわやかな北欧の空気の中に生きた建築の優しさを感じたし、古代ローマの荘厳な建築様式に建築(アーキテクチュア)の原点を教えられた。スペインの建築家、アントーーオ・ガウディーのサグラダ・ファミリアとの出会いは、恐ろしいほどシュールな感動を覚えた。フランスでは、コルビジェ特有のとぎすまされた機能主義と、ョ-ロピァンルネサンスの共存する建物をたくざん見ることができた。当時その中でも、とくに感じ入ったのがドイツの建築物やインテリアデザインである。北欧からオーストリア、ポーランドまで続く「ドイッデザイン」には、ゲルマン民族が長い歴史の中で培ってきた、シンプルかつ合理的な思想に裏打ちされた重厚さがあった。また彼らは、舞台づくりが非常に上手で、生活の場面場面にあわせた機能的で斬新なデザインのインテリアを取り入れている。たとえば、テーブルを例に取ってみよう。テーブルに一番必要な機能は何か。

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